既製の金具をCADデータ化する方法【写真から4ステップで完成】

レザークラフトで型紙をつくるとき、こんな経験はありませんか?

  • 使う金具のサイズを毎回測らないといけない
  • 最終的なイメージが想像できない
  • 金具を含めた設計をしたいのに、データがない

そこで今回ご紹介するのが、既製の金具を撮影してCADデータ化する方法です。

完璧な図面を描く必要はありません。型紙設計に必要な寸法さえ出ていれば十分です。Instagramでこの方法をご紹介したところ大きな反響をいただいたので、今回はブログで流れを詳しく解説します。


全体の流れ

今回の作業は大きく4つのステップで進みます。

  1. 金具を撮影する
  2. Photoshopで金具を抜き出す
  3. Illustratorで外形線を作ってDXFで書き出す
  4. AutoCADで寸法を修正する

PhotoshopとIllustratorの操作については、ご要望が多ければ使い方もご紹介します。

今回のメインはAutoCADで寸法を整えるパート(ステップ4)です。順番に見ていきましょう。

ステップ1:金具を撮影する

ポイントは真正面から撮影することです。角度がつくと形が歪んで、正確な外形線が取れなくなります。

撮影時に意識すること:

  • カメラを金具と平行になるように構える
  • 影が出ないよう明るい場所で撮る
  • 背景はなるべく白や単色にすると後の作業が楽になります

とはいえ、完璧な環境でなくても大丈夫です。今回は木の机の上で撮影した写真で進めましたが、問題なく作業できました。

<写真:木の机の上で撮影した金具>については、別の記事で詳しくご紹介する予定です。気になる方はぜひそちらもチェックしてみてください。

ステップ2:Photoshopで金具を抜き出す

こ撮影した写真からPhotoshopを使って金具だけを抜き出します。

「被写体を選択」機能を使えば、ボタン一つで大まかに抜き出せます。あとは選択範囲からはみ出た部分や、逆に選択できていない部分を手動で調整すれば完成です。

<画像:Photoshopで背景を削除した状態>

細かい部分が多少粗くても問題ありません。次のステップでなぞるので、ある程度の精度で十分です。

Photoshopの詳しい操作については、ご要望が多ければご紹介します。

ステップ3:Illustratorで外形線を作ってDXFで書き出す

抜き出した画像をIllustratorに配置して、金具の外形線をなぞっていきます。

まずドキュメントの単位をmmに設定しておきます。

最初にやることは基準となる線を1本引いて寸法を合わせることです。例えば金具の幅が15mmであれば、15mmの直線を引きます。その直線に合わせて配置した画像の大きさを調整することで、画像が実寸の尺度になります。

<画像:Illustratorで基準線を引いて寸法を合わせた状態>

あとは金具の外形に沿ってなぞるだけです。完璧になぞる必要はありません。おおよその形が取れていれば十分です。

<画像:外形線をなぞった状態>

なぞり終わったらDXF形式で書き出します。これでAutoCADで読み込める状態になります。

IllustratorとPhotoshopの詳しい操作については、ご要望が多ければご紹介します。

ステップ4:AutoCADで寸法を修正する

書き出したDXFファイルをAutoCADで開きます。Illustratorでなぞった外形線がそのまま読み込まれます。

ただし、取り込んだ状態では線が全て結合された1つのオブジェクトになっています。このままでは個別に編集できないので、まずEXPLODEコマンドで分解します。

分解したら色を白に変更して見やすくし、次に中心線を引きます

  • 縦軸:左右対称に作るため、金具の中心に引く
  • 横軸:革をひっかける部分を基準にしたいので、その位置に引く

中心線を引くと、なぞった外形線がズレているのがよくわかります。(特に中心の丸)
あとはこの基準線をもとに、以前のブログでご紹介したコマンドを使って形を整えていきます

この金具(ナスカン)の場合、こんな感じに仕上がります。5つの寸法を守れば後はおおよその形状が分かる程度で大丈夫です。

まとめ

今回は既製の金具を撮影してCADデータ化する方法をご紹介しました。 流れをおさらいすると

AutoCADの基本コマンド5選
  1. 金具を撮影する
  2. Photoshopで金具を抜き出す
  3. Illustratorで外形線を作ってDXFで書き出す
  4. AutoCADで寸法を修正する

完璧な図面を描く必要はありません。型紙設計に必要な寸法さえ出ていれば十分です。既製の金具をCADデータ化しておくことで、型紙と合わせた設計がしやすくなります。

この方法を試してみたい方や、わからないことがあればInstagramのDMからお気軽にご連絡ください。

またBASEショップではAutoCADで制作した型紙も販売しています。気になる方はこちらもご覧ください。

僕がCADで作成した型紙は、こちらからご購入いただけます。

「本当に自分にも作れるかな…」と不安な方でも、
手順通りに進めるだけで、ちゃんと形になるように設計しています。
ぜひ、“自分にも作れた”という達成感を味わってみてください。

型紙ページ