これまで型紙の作り方や寸法の整え方を紹介してきましたが、最後に欠かせないのが「印刷」です。
せっかく正確な図面を作っても、印刷時に縮尺がズレてしまうと型紙として使えません。私も以前、プリンターを信じすぎて縮尺がずれていたことに気が付かずに革を無駄にしてしまったことがあります。それ以来印刷の手順は必ず同じやり方で行うようにしています。
今回は、AutoCADで確実に1:1印刷するための手順を紹介します。
図面が完成したら、Ctrl+Pで印刷ダイアログを開きます。
まず確認するのは「用紙サイズ」とプリンターの設定です。ここが意図したものになっていないと、後の設定が無駄になってしまうので最初に必ずチェックしています。

印刷領域の「印刷対象」のドロップダウンを開くと、いくつか選択肢が出てきます。
- 表示画面
- オブジェクト範囲
- 図面範囲
- 窓

この中で私が必ず選んでいるのは「窓」です。
「オブジェクト範囲」や「図面範囲」だと、図面全体や意図しない部分まで含まれてしまうことがあります。「窓」を選んでおけば、自分で範囲を指定できるので、印刷したいパーツだけを確実に切り出せます。
「窓」を選ぶと、ダイアログが一時的に消えて、キャンバス上で範囲を指定するモードになります。

ここで印刷したいパーツをドラッグで囲みます。コマンドラインにも「印刷するウィンドウを指定」と表示されるので、迷うことはありません。
オブジェクトスナップをオンにして、A4の印刷可能領域を示す枠の左上と右下の角を選択します。そうすることで、画面上の見た目に頼らず確実にA4サイズいっぱいの範囲を指定することができます。
範囲を指定するとダイアログに戻るので、ここからが一番重要な設定です。

まず「印刷尺度」を1:1に設定します。「用紙にフィット」のチェックは外しておきます。フィットさせると用紙いっぱいに拡大・縮小されてしまうため、必ず1:1を手動で指定しています。
次に「印刷の中心」にもチェックを入れます。これを入れておくと、指定した範囲が用紙の中央に自動で配置されるので、用紙からはみ出したり、変な位置に印刷されたりすることを防げます。
最後に「図面の方向」も確認します。パーツの形に合わせて縦・横を選びます。
印刷が終わったら、そのまま型紙として使う前に、必ず定規で実測してチェックしています。
設計値と実際の印刷物のサイズが合っているか確認することで、「縮尺がズレたまま革を切ってしまった」という失敗を防げます。
ここまで全10回にわたって、AutoCADを使った型紙づくりの流れを紹介してきました。
この流れを1つずつこなしていくことで確実に今よりも高い精度で型紙をつくることができると思います。
AutoCADは最初は難しく感じるかもしれませんが、一つ一つの手順を覚えれば、型紙づくりの精度と効率が大きく上がります。ぜひ取り入れてみてください。
この方法を試してみたい方や、わからないことがあればInstagramのDMからお気軽にご連絡ください。
またBASEショップではAutoCADで制作した型紙も販売しています。気になる方はこちらもご覧ください。
僕がCADで作成した型紙は、こちらからご購入いただけます。
「本当に自分にも作れるかな…」と不安な方でも、
手順通りに進めるだけで、ちゃんと形になるように設計しています。
ぜひ、“自分にも作れた”という達成感を味わってみてください。
